イライラを鎮めて、潤いをつくる 「びわの葉とジャスミンの薬膳茶」



新型コロナウィルスの感染拡大の影響によって、多くの方が不安を抱え、不自由な生活をしていらっしゃることかと思います。そんな状態で親子が家の中でじっと向き合うと、当然、お互いイライラ……しますよね(笑)。そんな時は、温かいお茶を飲んで、ほっと一息つくのはいかがでしょうか? 今回ご紹介するのは、ストレスからくる不調を緩和してくれる、薬膳茶をご紹介したいと思います。

薬膳のベースになってる中医学では、春は【発陳(はっちん)の季節】といい、冬に溜め込んだ古いものを発散させ、活動的に新しいスタートを切るのが季節に合った過ごし方です。本来ならのびのびとおおらかに、そして活動的に過ごすのが春にあった過ごし方なのですが、行動に制限がある今の環境は、まったく逆のことをせざるを得ない状態。くすぶったような空気感に抑え込められて、心身は緊張。その結果、「気(生命ネルギー)」の巡りを悪化させてしまいます。

<気の巡りが悪いと起きる症状>
・のぼせ、ほてり感
・イライラ(またはうつうつ)
・ノドがつかえた感じ
・首や肩のコリ
・ゲップやおならが出る
・頭痛
・目の充血
・胸や脇腹のハリ
・月経前症候群(PMS)

など

気の巡りが悪いと頭部に熱がこもりやすく、のぼせやイライラ、頭痛や目の充血を感じることがあります。そして、こもった熱によって体内の乾燥を加速させてしまいます。特に、鼻の中やノド、肺といった呼吸器官は外部の空気を取り込む場所。これら、呼吸器の粘膜が乾燥することで肌バリアの低下が起こり、ウィルスが侵入しやすい状態に…。いまの時期、これは注意したいところですよね。

これからご紹介する薬膳茶は、滞った気を巡らせるジャスミン茶と、呼吸器などの粘膜に潤いを作ってくれるびわの葉茶を使った薬膳茶です。香りがよく、優しい味のお茶なのでお子さんにもおすすめですよ。(※びわの葉茶は「バラ科」の食材です。リンゴや梨のアレルギーがある方はかゆみが出る場合があるのでお控え下さい)

〇びわの葉とジャスミンの薬膳茶
【材料】
(約500mlのティーポット分)
びわの葉の茶葉 小さじ2~3
ジャスミン茶葉 小さじ1
クコの実 小さじ1
湯 約500ml

【作り方】
1、ティーポットに茶葉とクコの実を入れて、熱湯を注いで蒸らす
2、茶葉が開いたら、カップなどに注いで飲む1をティーカップまたは水筒に注ぐ。
お茶は水筒に入れて持ち運んでも良い

【薬膳の知恵 食材の働き】
びわの葉茶:肺を潤し、乾燥からくる咳を止める
ジャスミン茶:余分な熱を下げ、気の巡りを促す
クコの実:目と肺を潤す、老化防止によい


びわの葉茶には眠くなる働きはないのですが、お茶を飲んでリラックスすることで、ふわっと眠くなることがあります。日中にゆるんで眠気くなると困る方は、夕飯後のゆっくりできるひとときにどうぞ。ちなにに、びわの葉茶はご近所のスーパーの店頭などではなかなか見かけないお茶ですが、ネットなら簡単に購入できるので、ぜひこの機会に味わってみてください。



★★★★

季結び庵
村上華子

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